2026-07-23

専任宅建士の兼業判断具体例集

専任の宅地建物取引士には「常勤性」(その事務所に常時勤務していること)と「専従性」(宅建業の業務に専ら従事すること)の2つの要件が求められます。基本的な考え方は専任宅建士の要件と「専任性」の注意点で解説していますので、本記事ではその考え方を踏まえたうえで、実務でよく相談を受ける兼業パターンを個別に整理します。あくまで一般的な判断傾向であり、最終的な可否は免許権者(都道府県や地方整備局など)の個別判断によります。

ケース別の判断整理

ケース判断の目安補足
他社のフルタイム正社員との掛け持ち原則不可常勤性・専従性のいずれも欠くと判断されやすい典型例です
他法人の非常勤役員の兼務認められる余地あり実質的な勤務実態がなく、名義上の役員にとどまる場合に限られます
他法人の代表取締役の兼務原則不可代表者としての職務が常時発生するため、常勤性を欠くと判断されるのが原則です
行政書士・税理士など士業との兼業個別判断業務量・執務実態(同一事務所か、勤務時間の実態はどうか等)により異なります
パート・アルバイト勤務不可雇用形態がパート・アルバイトである場合、専任の宅建士として認められません

ケースごとの考え方

他社正社員との掛け持ち:前職に在籍したまま名義だけ専任宅建士とする申請は、勤務実態の確認で止まります。退職日を明確にし、退職後の状態で申請するのが基本です。

他法人の代表取締役の兼務:代表者としての意思決定・対外的な職務が常時発生するため、別事務所に常勤しているとは扱われにくい立場です。役職を退くか、非常勤の立場に整理したうえでの申請が必要になります。

士業との兼業:行政書士事務所や税理士事務所と宅建業事務所が同一所在地にある場合でも、それだけで不可と決まるわけではありません。業務量・執務実態を踏まえた個別判断になるため、事前相談を推奨します。

パート・アルバイト勤務:雇用契約の形態自体がパートタイムである場合は、常勤性の要件を満たさないため専任の宅建士として認められません。

申請前に確認しておくこと

兼業の可否は自治体・地方整備局により運用の温度差があるため、個別の判断はお問い合わせフォームでご相談ください。基本ルールの解説は専任宅建士の要件と「専任性」の注意点もあわせてご覧ください。